手軽で気楽な釣り日誌

平成13年5月19日（土）

晴れ

山梨県道志川天狗岩近辺

ニジマス、チビヤマメ、チビイワナ

妻と同行

　「釣りに行くのは生理現象と同じで、行かないと体調が悪くなる。」とある釣りの本の著者が言っていた。
　そこまでのことはないが、時として、清流の轟音とそれが故の静寂、緑を翻し水面を翔けていく風、等々脳裏に焼きついた渓の記憶が五感を刺激し、「行かなければ」との強迫観念にも似た衝動にかられることがある。
　そして今日も道志の渓にいる。


　前回に比べ水量が少なくなっている。今日は土曜日なのに釣り人がそれほど多くないのはそのせいであろうか。天気は良く渓の空気は清々しいが、天気の良さと釣果は一致しないものである。チビヤマメとチビイワナはこれでもかとばかりにアタックしてくる。掛けてはリリース、掛けては・・・の連続で一向に形を見ない。思い起こせば、昨年の今ごろもこんな感じであった。それでも、渓にまぎれている自分が確認できるだけで満足してしまう。なおさら釣果は上がらない。

　
　道志七里にはヤマメ釣りの名人といわれる人が多くいたらしく、あやかりたいものである。その先達の話によると、道志はかつてヤマメとアマゴが混棲しており、また、長叉より上流はイワナ域であったらしい（−峠を越えた魚−より）。
　前２回の長叉釣行でアマゴが釣れたことやイワナが多かったのは放流の結果であると思うが、的を得ているのかもしれない。
　チビヤマメも幅広に見えるが気のせいであろうか。
　納竿しようとしていたら、形の良い魚が浮き沈みしながら流れてくるのが見えた。そっとネットで捕獲すると２０センチ強のヤマメで、ひれもピンとしており魚体が美しかったのでカメラに収めた。しばらくネットの中に入れたまま浸していたら、少し元気が出たのか流れに帰っていった。誰かがリリースしたものであろうか。リリースするなら早目が良いなどと思う。